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更新日:2022.05.30 / 掲載日:2022.05.23

トヨタ・RAV4&スバル・フォレスター比較ガイド【注目10車vs対抗車・1&2】

“推し”ポイントで徹底比較!! 注目10モデル vs 対抗車

年度も替わり、2022年モデルの全容が見えてきた。そこで今回は今注目の10車をピックアップ。それぞれの長所である“推し”ポイントを、そのポイントに対抗しうるライバル車との比較を交えて解説。そのクルマの良さを具体的に浮かび上がらせてみよう。

●文:川島茂夫

今回の注目10モデル!!
1 TOYOTA RAV4
2 SUBARU フォレスター
3 HONDA ヴェゼル
4 TOYOTA ヤリス クロス
5 SUBARU レガシィ アウトバック
6 MITSUBISHI アウトランダー
7 TOYOTA ノア/ヴォクシー
8 SUBARU WRX S4
9 NISSAN ノート オーラ
10 TOYOTA アクア

注目10モデル【1】TOYOTA RAV4

●価格:277万4000〜410万6000円

TNGA世代となる現行RAV4は、ハリアーと同じプラットフォームを使用する。ただし、4WD中心のラインナップでわかる通り、シティ派のハリアーとは真逆の、オフロード志向のキャラクター&メカニズムを採用する。特にガソリン車の「アドベンチャー」の走破性も見所のひとつ。HVモデルの走行フィールや燃費も上々だ。
※RAV4の写真は一部改良実施前に撮影したものを含みます。

注目10モデル【2】SUBARU フォレスター

●価格:293万7000〜330万円

スバルの標準技術となっているe-BOXERのほか、レヴォーグから採用を開始した新世代1.8ℓターボ搭載車も用意。オフロード指向のXブレイクも従来と同様にラインナップしている。乗用車ベースのクロスオーバーSUVながら、X-MODEの搭載やコックピットのイメージ作りなど、スバルのラインナップ中、最もタフさが際立つ一台となっている。

SUV本来の提供価値である“行動範囲の拡大”をサポート

オフロード性能を求めた
アドベンチャー派の二台

 車体サイズとキャビンスペース、オンロードの走りと悪路踏破性などアウトドア趣味を念頭にファミリー&レジャー用途適性でカテゴリーをリードするのがRAV4とフォレスターの2モデルだ。両車に共通しているのはリヤデフの駆動容量なども含めて基本設計から悪路走行を前提にした設計を採用していることだ。4WDシステムも悪路対応力に優れたものが用意されている。
 また、最低地上高はRAV4が200㎜(ダイナミックトルクベクタリングAWD車)、フォレスターは220㎜を確保。フォレスターのフロントオーバーハングの長さは弱点だが、最低地上高によってカバー。乗用車型プラットフォームのSUVでは最高水準の悪路踏破性を有している。
 パワートレーン設定はRAV4がNA2ℓと2.5ℓのハイブリッド。フォレスターは2ℓハイブリッドを標準にレヴォーグにも搭載されている1.8ℓターボを用意。NA2ℓは車重を考えれば少々余力不足なのだが、ドライバビリティで上手にカバーしている。とくにRAV4は低中回転域のトルク制御がうまく、急加速時以外は2ℓ超では? と思えるような余裕のドライブフィールだ。
 動力性能の点ではRAV4はハイブリッドが、フォレスターはターボが上位設定。RAV4ハイブリッドは動力性能と燃費の両面の優等生。ただ、動力性能ではフォレスターのターボ(スポーツ)は注目。低回転域のトルクとコントロール性に優れ、高回転域ではターボらしい伸びやかな加速も楽しめる。しかも、ターボ車にしては実用燃費にも優れている。
 フットワークについてはRAV4がちょっとスポーティな味付け。フォレスターはスポーツを除けば穏やかさと安心感の大人味。大差と言う程ではないがちょっとしたキャラの違いがある。
 オンロードユースに限定するなら両車のアドバンテージは目減りするが、それでもカテゴリーを代表するモデルに違いはなく、そこにクラストップレベルの悪路性能が加わる。将来的にはアウトドア趣味も考えている、くらいの考えでも勧められるモデルである。

RAV4&フォレスターの【推し】!!/クロスオーバーながら本格派のオフロード性能

RAV4
フォレスター

国産SUVの中でも特に
4WDへのこだわりが強い

 スペックを見ても両車がカテゴリーのトップレベルにあるのは容易に見当が付くが、悪路踏破性にこだわった4WDシステムが注目。RAV4にはハイブリッド用のE-Fourを含めて3タイプの4WDシステムを採用する。トルクベクタリングAWDでは後輪の左右駆動トルクを独立制御し、悪路踏破性をさらに向上させている。フォレスターは一般的な電子制御カップリング式を採用するが、余裕のある後輪駆動容量のおかげで後輪トルクを積極的に活かした制御モードも採用。泥濘やモーグルの踏破性でライバルより一段上の実力を見せる。

RAV4/複数のシステムを使い分け

4WDは3つのシステムを用意。アドベンチャーのガソリン車は新開発のトルクベクタリング4WD、E-Fourはリヤ駆動強化仕様だ。

リヤのトルク配分を連続可変とし、対悪路だけでなくコーナリングにも寄与する。
4輪の駆動とブレーキを個別制御してスタックからの脱出力を高める。

フォレスター/お家芸! シンメトリカルAWD

水平対向エンジンならではの低重心&重量バランスが、多様な路面への対応を助ける。

【推し】の対抗/MAZDA CX-5

ガチ対抗ではないが
オフ回帰を表明
 マイチェンで悪路対応力を向上させたが、基本ハードがオンロードと雪路向け。悪路踏破性を要点に選ぶなら、ライバルとするにはもの足りない。

●CX-5 フィールドジャーニー

RAV4&フォレスターの【推し】!!/ロングランを苦にしないツーリング性能

RAV4
フォレスター

ともに運転疲れしにくく
運転支援機能も充実

 両車ともに標準設定の2ℓ車は高速加速では高回転の使用頻度も高く、悠々たる余裕ある走りは難しい。高速域での動力性能の余裕を求めるなら上位パワートレーン車が無難だ。ACC等の運転支援機能はどちらも充実。高速操安ではフォレスター・スポーツ(1.8ℓターボ)が一歩先を行くが、標準系でも両車ともに癖がなく、運転疲れしにくいタイプであり、クラス内相対では長距離も得意としている。

ともに先進安全&運転支援機能を標準搭載。フォレスターのアイサイトはステレオカメラ(写真)の広角化などにより機能が向上している。

RAV4

●2.5ℓハイブリッド

フォレスター

●1.8ℓターボ

エンジンはRAV4が2ℓ直4と2.5ℓハイブリッド、フォレスターは2ℓのe-BOXERと1.8ℓターボ。パワー感はハイブリッドやターボに軍配が上がるが、燃費を含めた長距離ドライブ適性は、それ以外のパワートレーンでも大きな不満はないはずだ。

【推し】の対抗/MAZDA CX-5 HONDA CR-V

ガソリン/ディーゼルの
ターボ車はトルクに優れる

 CR-Vのエンジンは1.5ℓながらターボの採用で意外とトルクフル。重質な乗り味で車格感のあるツーリングが楽しめる。CX-5はディーゼルターボのトルクと長距離燃費が見所。マツダらしいスポーティなハンドリングや乗り味もアピールポイントだが、そこは嗜好的な要素だ。

CX-5 ●2.2ℓディーゼルターボ/クラス唯一のディーゼル、SKYACTIV-D2.2。太いトルクの余力が頼もしい。
CR-V ●1.5ℓターボ/VTECターボはNA(自然吸気)の2.4ℓに相当するトルクを低回転域から発生させる。

RAV4&フォレスターの【推し】!!/汚れ上等!! アウトドアでうれしいユーティリティ

汎用性の高いパッケージに
必要機能を組み込んでいる

 アウトドア趣味で意外と重宝するシートヒーターはフォレスターが前後席とも全車に設定。RAV4は前席のみだが全車標準。はっ水荷室フロア標準装備はフォレスター・Xブレイクのみで、アクセサリーでの対応が基本。ともに特別な機能装備はなく、手堅い設定と言えよう。

RAV4

上下2段にセットできるデッキボードは裏面が樹脂製。濡れ物の積載時にありがたい。

フォレスター

【推し】の対抗/NISSAN エクストレイル

3列シートで用途拡大
後席スライドも設定

 1グレードだけだが3列シートを選べるのがポイント。また、ガソリンXi以上は後席スライド機構を採用しているのも見所だ。

RAV4/フォレスターの対抗車一覧

MAZDA CX-5

●価格:267万8500〜407万5500円

CXシリーズの中心モデル。オフ志向の特別仕様車「フィールドジャーニー」を設定する。

HONDA CR-V

●価格:336万1600〜455万8400円

2ℓのe:HEVと1.5ℓターボを搭載し、全グレードにFFと4WDを設定。7人乗りもある。

NISSAN エクストレイル

●価格:248万2700〜382万2500円

アウトドア特化型の代表選手。VCターボエンジン+e-POWERを搭載する次期型のうわさも。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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